日本には、(1)「湯水のごとく使う」という言い方がある。「金などを湯や水を使うように、考えなしに、どんどん使ってしまう」という意味である。 日本では、昔から水が豊かだと考えられてきた。雨も多いし川も多い。特に東京や大阪など大きな川のそばにある都市では、あまり水に不自由しなかった。 また、日本人は風呂が好きである。たっぷり入れた湯につかり、その湯をどんどん使って体を洗う。実に気持ちのいいものだ。 しかし、最近は、「湯水のごとく」という言い方は、(2)ちょっと待ってくれという感じになってきた。世界の至る所で水が不足しているのである。日本のような国は例外で、大きな川の流域では、川の水をめぐって国同士が争っているほどである。雨が降らず、作物が全くとれない国も多い。 さらに、温泉を別にすれば、湯をわかすには燃料が必要だ。石油にしてもガスにしても、決して無限ではない。また、それらを燃やした時に出る二酸化炭素は、地球温暖化の原因とされている。 もはや、日本人は、湯や水を、文字通り「湯水のごとく」使えなくなっているのである。