契約自由の原則は近代資本主義の勃興期の経済体制によくマッチしていました。それがはたした功績は大きいものでした。しかし、19世紀末葉にいたり、資本主義が成熟し、高度化するにともない、これをそのまま維持することは、場合によっては、結果的に人々を不公平に扱うことになってまいりました。大資本による市場の独占化の傾向が出てくる段階になりますと、このことはさらに一段と顕著となります。きこにおいて、契約自由の原則は変容をせまられることになるのです。 (井口茂「くらしの法律相談 契約で失敗しないための知識とQ&Aによる)