JLPT N1 – Reading Exercise 7

#234

ある医者いしゃからいたはなしだが、薬物やくぶつ依存いぞん患者かんじゃに、本物ほんものそっくりのくすりわたすと症状しょうじょうくことがあるという。そのあと、「くすりがなくても大丈夫だいじょうぶ」と説明せつめいすると、くすりからはなれるきっかけになるというのだ。これは治療ちりょう一環いっかんとしておこなわれるそうである。 こんなことができるのは、患者かんじゃが、にせのくすりを「本物ほんものくすり」とおもいこむことで効果こうかあらわれる「プラセボ効果こうか」が存在そんざいするからだ。 むかしから、めずらしい植物しょくぶつとか、動物どうぶつほねとかが難病なんびょうくというはなしがよくある。成分せいぶんからするとくはずのないものがながくすりとして使つかわれた背景はいけいには、プラセボ効果こうかがあるとみられる。

Vocabulary (24)
Try It Out!
1
次のうち、プラセボ効果に相当するのはどれか。
1. お守りがあると、テストでほんとうにいい点が取れることがある。
2. 乗り物酔いに効くと言われて梅干しをお茶に入れて飲んだら酔わなかった。
3. マラソンをしているとき、応援されると急に足が軽くなることがある。
4. 薬を飲まなくても食事を改善することで病気が治ることがある。