JLPT N2 – Reading Exercise 28

#161

あつなつそとあるくとあせる。あせめるために冷房れいぼうのきいた部屋へやはいる。だれもがしがちな行動こうどうだが、じつわたしたちのからだにとっては「よいことではない。」 あせ汗腺かんせんによってつくられるが、この汗腺かんせんあせつくるだけではなく、あせ対外たいがいはたらきもっている。そしておおくの汗腺かんせん活発かっぱつはたらいていれば、蒸発じょうはつしやすいさらさらしたあせつくられ、体温調節たいおんちょうせつがスムーズにおこなわれる。汗腺かんせんひとからだには200~500まんか所かしょほどあるが、通常つうじょう、そのうちの半分はんぶん程度ていどはたらかずにやすんでいる。そして、通常つうじょうでも半分はんぶんしかはたらいていないのに、冷房れいぼう多用たようするなどしてあせさないでいると、さらにやす汗腺かんせんえていく。 はたらいている汗腺かんせんが100ヶ所かしょあって、そこで100ccのあせつくってすという処理しょりをしなければならないとしてかんがえてみよう。そのときにもし冷房れいぼうのきいた部屋へやはいり「汗腺かんせんが50ヶ所かしょしかはたらかなくなれば、」1ヶ所かしょたり1ccの処理しょりのはずが、2ばいの2ccの処理しょりになる。そうなると、処理しょりわず、塩分えんぶんなどの体内たいない吸収きゅうしゅうされるべき成分せいぶんふくんだままのあせ体外たいがいてしまうことになる。このようなあせはべたべたとしており、蒸発じょうはつしにくく、「蒸発じょうはつすることで体温調節たいおんちょうせつをする」というあせ役割やくわりをうまくたせない。 やす汗腺かんせんやさないためには、ごろからあせときにはそのまますという生活せいかつをしたほうがいい。飲食物いんしょくぶつをつけることも有効ゆうこうである。あせているときえたものると、のうが「からだえた」と判断はんだんし、あせめてしまうので注意ちゅうい必要ひつようだ。

Vocabulary (42)
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1
「よいことではない」とあるが、なぜか。
1. 汗腺の数が減ってしまうから
2. 汗腺が汗を作れなくなるから
3. 働くべき汗腺が働かなくなるから
4. 一つ一つの汗腺の働きが弱まるから
2
「汗腺が50ヶ所しか働かなくなれば」とあるが、そうなった場合どうなるか。
1. 汗の中の塩分などが増えて体温調節がしにくくなる。
2. 汗の中の塩分などが減って蒸発しにくくなる。
3. 汗の量が増えて蒸発しにくくなる。
4. 汗の量が減って体温調節がしにくくなる。
3
筆者によると、よい汗を出すにはどうすればよいか。
1. 日ごろから水分を多く取り、汗が出やすい状態にする。
2. 汗をたくさん出して、働いている汗腺の機能を高める。
3. 汗が出る時には、できるだけ止めないようにする。
4. 脳を刺激し、汗腺への命令の伝わりをよくなる。