次のA とB の文章を読んで、後ろの問に対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。
A
関係の複雑さに驚いているのではないでしょうか。こんなはずではなかったと、抱いていた理想が崩(くず)れそうになることがあるかもしれません。特に、自分とは異なる価値観を持った上司や先輩(せんぱい)から無理な仕事を頼まれたときなど、強くそう感じることでしょう。時には先輩の言葉につい反発(はんぱつ)(注1)したくなることもあるでしょう。しかし、そんなときにはまず相手の考え方を受け入れてみてください。信頼関係を築くにはある程度の時間が必要であり、その後で自分の考えを述べればよいのです。それまでは自分を抑(おさ)えることも大切で、それが社会人としての訓練でもあります。
B
人間にとって心身ともに健康であることが理想的だが、新しく社会に出た若者たちは、時にはうまくいかないことに出会い、自信を失うこともあるだろう。経験から言うと、同僚(どうりょう)や先輩の温かい言葉が耳に入らなくなってしまうのは、そういう、自分に自信がなくなったときであることが多い。その結果、今まで築いてきた人間関係まで壊(こわ)してしまうことさえある。自分の周りの人たちを大切にして、助言(じょげん)(注2)を生かしていく気持ちを持つためには、まず自分のこれまでの努力を肯定的にとらえてみよう。結果が完璧(かんぺき)でなくても、「よくやった」と自分自身に言えると、他の人の言葉も素直(すなお)に聞くことができるようになる。
(注1)反発(はんぱつ)する:言い返す
(注2)助言(じょげん):アドバイス
1.
職場での人間関係を大事にするにはどうすればいいか。
2.
職場で自分の努力を認めてもらうにはどうすればいいか。
3.
社会人になって職場で自信をなくした時、どうすればいいか。
4.
社会に出て周囲の人と自分の考えが違った時、どうすればいいか。
A とB では新社会人にどのようにアドバイスをしているか。
1.
A では自分の価値観を重視することが大切だと述べ、B では自分の努力してきた姿を振り返ることが大切だと述べている。
2.
A では周りの人に自分の考えを伝えることが大切だと述べ、B では相手に認めてもらうことが大切だと述べている。
3.
A では相手の考えを尊重することが大切だと述べ、B では自分の努力を認めることが大切だと述べている。
4.
A では相手の意見を認めることが大切だと述べ、B では周りの人の言葉を聞くことが大切だと述べている。