JLPT N1 – Reading Exercise 114

#341

人間と動物、動物と機械は、それぞれ決定的に異なる何かがあるのだろうか。それとも、その違いは、距離の差にすぎないのだろうか。 ここでは、たとえばそのなかの二つ、動物と機械の差を考えてみよう。たしかに機械は無生物であり、動物は生物の一部にほかならない。「___1___」は対立する概念なので、機械と生物はまったく異なるものということになる。 だが、たとえば現代の自動車工場では、日々、ロボットを使って自動車が製造されている。 この様子は、極端に言えば、まるでロボットが自動車をつくり続け、人間の労働者は、あたかもそのロボットの補佐役のようであるとも言える。そして、この工場のシステム全体を見ると、それがひとつの生き物のようである。これは、機械が機械を生んでいる、動物で言えば「世代交代」をしているかのように思える光景だ。 「世代交代」は、「自己増殖」と並んで、生物と無生物を分ける、生物の決定的な特徴とされている。だが、上記のように、今日のロボットや自動車は機械であっても、またその巨大な集積であるFA工場は機械システムであっても、「2」世代交代という機能をもっており、少なくともその面では、動物もしくは、動物の種の姿に近いと考えることができる。そう考えると、生物とは対立するはずの機械も、「3」その違いは単に距離の差に過ぎないと言える。 (奥野卓司『人間.動物.機械―テクノ.アニミズム』による) あたかも:まるで FA工場:生産システムが自動化されている工場

Try It Out!
1
「___1___」に入る適当なことばはどれか。
1. 生物と動物
2. 生物と人間
3. 無生物と生物
4. 無生物と機械
2
筆者は自動車工場における人間の役割はどのようだと言っているか。
1. ロボットではできないような作業をしている。
2. ロボットが自動車をうまく作るのを助けている。
3. ロボットが自動車を作るのを見ているだけである。
4. ロボットに指示を与え、うまく使って、自動車を作っている。
3
ここで言う「2」世代交代とは具体的に何を指しているか。
1. ロボットが自動車を作り出していること
2. 人間が新しい機械を作り出していること
3. 同じ種類の自動車がどんどん作られていること
4. 人間がロボットを使って機械を製造していること
4
「3」その違いとは何と何の違いか。
1. ロボットと自動車
2. 動物と動物の
3. 動物と機械
4. 動物と生物