わらしことねむの木
ネムノキは、6月ごろに薄いピンクの花を咲かせます。夕方になると花が開いて、葉が閉じます。花が咲いているとき、葉が眠っているように見えます。昔、ある村に、東の長者と西の長者というお金持ちがいました。2人は会うといつもけんかをしていました。村の人たちは、2人のために神社やお寺を建てていました。大変な仕事で、村の人たちは疲れていました。ある日、東の長者と西の長者の子どもがいなくなりました。2人は村の人たちと一緒に、子どもを探しました。山の上で、2人の子どもが一緒に仲良く寝ていました。2人の手に持っていた木の枝に、薄いピンクの花が咲き始めました。周りの木にも花が咲いて、山が花でいっぱいになりました。東の長者と西の長者は、仲直りしました。そして、村の人たちは、この木を「ねむの木」と呼んで、村の中にたくさん植えました。