JLPT N2 – Reading Exercise 66

#199

国民こくみんおおくが、自分じぶんたちのいいように税金ぜいきん使つかってほしいとかんがえている。道路どうろつくってもらいたいとか、学校がっこうをたくさんつくってほしいとか、反対はんたいなにつくらなくていいから、そのぶん税金ぜいきんやすくしてほしいとか、いろいろな意見いけんがある。 税金ぜいきん国民こくみんはらったものである。しかし、税金ぜいきん自分じぶんたちの都合つごうがいいように使つかわれないとって、「1」政府せいふ批判ひはんするのはどうかとおもわれる税金ぜいきん使つかみちは、かならずしも国民こくみんおもいどおりにはならない。ある国民こくみんにとって都合つごうのよい使つかみちであっても、くに全体ぜんたいからるとそうでない場合ばあいがあるからである。たとえば、税金ぜいきん使つかって、あるけん高速道路こうそくどうろつくったとかんがえてみよう。そのけん人々ひとびとにとっては、高速道路こうそくどうろつくられれば生活せいかつ便利べんりになる。観光客かんこうきゃくえる。「___2___」、おなじだけの税金ぜいきんはらっているほかとおくのけんひとにとっては、その高速道路こうそくどうろ使つか機会きかいまったくないだろう。 このように、税金ぜいきん全体ぜんたいにバランスよく使つかうことはむずかしい。したがうて、国民こくみん自分じぶんたちの直接ちょくせつ利益りえきにならないといって、単純たんじゅん政府せいふ批判ひはんするべきではない。一方で、政府せいふもできるだけ不公平ふこうへいしょうじないように、十分じゅうぶんをつけて税金ぜいきん使つかってもらいたいものである。

Vocabulary (33)
Try It Out!
1
「1」政府を批判するのはどうかと思われるとあるが、筆者の考えに最も近いものはどれか。
1. 政府の決定に賛成だ。
2. 政府の決定に反対だ。
3. 政府批判に疑問がある。
4. 政府批判と同様の意見だ。
2
「___2___」に入る最も適当な言葉はどれか。
1. しかし
2. それで
3. したがって
4. そのうえ
3
本文の要約として最も適当なものはどれか。
1. 税金が自分たちにとって都合よく使われるように、国民は政府を批判していくべきである。
2. 政府はいつも国民に平等に利益があるように税金を使っているので、批判されるべきではない。
3. 税金の使い道を決める時、政府は全体のバランスを重視しているので、不公平感が生じることは少ない。
4. 税金は全ての国民にとって直接利益になるわけではないが、政府ほそれを平等に使うよう努力をするべきである。