JLPT N2 – Reading Exercise 47

#180

日本にほん消費者しょうひしゃ世界一せかいいちえている」という言葉ことばにはふたつの意味いみがある。第1だいいち機能きのうあじなどへの要求ようきゅう水準すいじゅんたかいこと。第2だいにには、わずかなきずゆるさないなどへのこだわりだ。 消費者しょうひしゃ後者こうしゃのこだわりをてつつある。それでは消費者しょうひしゃ嫌々いやいや傷物きずもの」にけ、我慢がまんしてっているのか。かならずしもそうではない。 衣料品いりょうひん家具かぐなどでは中古品ちゅうこひん市場しじょう消費者しょうひしゃ同士どうし交換こうかんさかんだ。再利用さいりようでごみがり、環境かんきょうにもいい。商品しょうひんきずまえ使用者しようしゃのぬくもりとプラスにとらえる感性かんせいわかひと中心ちゅうしんひろがっている。 規格外きかくがい農産物のうさんぶつている。ごみになるはずのものをやす使つかい、エコロジーと節約せつやく両立りょうりつさせることに、まえきの価値かちいだしているのではないか。不ぞろいな野菜やさいは、むしろ手作てづくひんおもわせる長所ちょうしょ消費者しょうひしゃあたらたな価値観かちかんに、企業きぎょうがようやくいついてきた市場しじょうひろがれば、粗悪品そあくひん不良品ふりょうひん出回でまわ可能性かのうせいたかまる。なぜやすいのか。本来の価値かちそこなわれていないか。企業きぎょう責任せきにんおもい。消費者しょうひしゃにも「きびしい」をきちんとつことがもとめられる。 (日本経済新聞にほんけいざいしんぶん2009ねんがつ27にち 朝刊ちょうかんによる) えている:よいもの見慣みなれていて、もの価値かちがわかる ぬくもり:あたたかいかん

Vocabulary (56)
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1
以前と比べ、消費者はどのように変わったか。
1. 商品の機能や味を重視しなくなった。
2. 商品の機能や味を重視するようになった。
3. 商品の傷などの見た目を気にしなくなった。
4. 商品の傷などの見た目を気にするようになった。
2
筆者は、消費者の意識の変化をどのようにとらえているか。
1. 少しぐらい質が下がっても、安いほうがいいと考えるようになった。
2. ものに対する要求水準が下がって、どの商品にも価値を認めるようになった。
3. 多少問題があっても、環境のために我慢するほうがいいと思うようになった。
4. 今まで問題があると思われたものにも、違った価値があると思うようになった。
3
追いついてきたとあるが、企業がどうなってきたのか。
1. 見た目にこだわらなくなった。
2. 環境への責任の重さを感じ始めた。
3. 消費者の厳しい目を意識するようになった。
4. 消費者の意識の変化をくみ取るようになった。