ふしぎな馬をつくる二人
昔、2人の男が旅行をしていました。1人は、木を彫って、すばらしいものを作る左甚五郎という人でした。もう1人は、絵の名人の狩野法眼という人でした。2人は、疲れると、馬に乗って旅行を続けました。川がありました。甚五郎が彫った馬は、水の中を渡って行きました。法眼が紙に描いた馬は、水が怖くて渡ることができませんでした。法眼は馬を持って、川の中を歩いて渡りました。次の日、風が強く吹きました。法眼と馬は、空に飛ばされてしまいました。法眼は木に引っかかって、ぶら下がっていました。法眼は馬に息をかけて、馬を紙の絵に戻しました。2人は、笑いながら旅行を続けました。