娘のいのちがのびた話
むかし、あるところに、お父さんと娘が住んでいました。お父さんは、娘を大切に育てていました。娘が18歳になったとき、旅をしているお坊さんが家に来て、水を飲ませてほしいと言いました。娘は、お坊さんに水をあげました。お坊さんは娘の顔を見て、びっくりして出て行きました。お父さんは、この話を聞いて、お坊さんを追いかけました。お坊さんは「私にも娘がいましたが、亡くなりました。あなたの娘も、今年の8月に亡くなると思います」と言いました。お父さんは「どうすればいいですか」と聞きました。お坊さんは「娘を目隠しして、たくさんの料理とお酒と杖を持たせて、東に3日3晩歩かせてください。行き止まりにいる3人に、料理を出すように言ってください」と言いました。娘は、お坊さんが言ったとおりに行きました。3人のお坊さんが料理を食べているとき、娘は「18歳で死ぬのは嫌です」と言いました。お坊さんたちは、娘が88歳で亡くなるように、運命を変えてくれました。娘は、88歳まで生きました。