くらっ子鳥の物語
10月の終わりは、秋の七草の1つ、女郎花の花が咲く季節の終わりです。女郎花は、黄色い小さな花をたくさん咲かせます。千葉県に、女郎花に関係がある昔話があります。昔、くらという女性がいました。夫が亡くなって、くらは小さな子どもを育てながら、田んぼの仕事を頑張っていました。ある日、くらが田んぼの仕事をしていると、大きな鳥が飛んできて、子どもを連れて行ってしまいました。くらは「子どもを返してください」と言いながら、鳥を一生懸命追いかけました。そして、いつの間にかくらは鳥になりました。今でも千葉県の空を「くらっこー、くらっこー」と鳴きながら飛んでいる鳥がいます。片方の足が白くて、女郎花のような黄色い色をしています。人々はこの鳥を「くらっ子鳥」と呼んでいます。