スペースＸの宇宙船うちゅうせんが空中分解くうちゅうぶんかい、残骸ざんがいの影響えいきょうで航空機こうくうきに遅おくれ　ブースターのキャッチは２度目どめの成功せいこう

米宇宙企業べいうちゅうきぎょうスペースＸは１６日にち、宇宙船うちゅうせん「スターシップ」を無人むじんで打うち上あげる７回目かいめの飛行試験ひこうしけんを実施じっしした。スターシップは打うち上あげの８．５分後ふんご、空中分解くうちゅうぶんかいして実験じっけんは失敗しっぱいに終おわった。一方いっぽう、ロケットブースターの「スーパーヘビー」は発射台はっしゃだいに戻もどり、２度目どめのキャッチに成功せいこうした。

スペースＸはスターシップについて、「上昇中じょうしょうちゅうに予定外よていがいの急速分解きゅうそくぶんかいに見舞みまわれた」とＸ（旧きゅうツイッター）に投稿とうこう。「根本原因ねもとげんいんを探さがるため、引ひき続つづき本日ほんじつの飛行試験ひこうしけんのデータを検証けんしょうする。こうした試験しけんは学まなんだ教訓きょうくんから成功せいこうする。本日ほんじつの飛行ひこうはスターシップの安定性あんていせいを向上こうじょうさせる役やくに立たつ」と強調きょうちょうしている。

スペースＸの言いう「予定外よていがいの急速分解きゅうそくぶんかい（ＲＵＤ）」は通常つうじょう、爆発ばくはつを意味いみする。

航空機追跡こうくうきついせきサイトの「Ｆｌｉｇｈｔｒａｄａｒ２４」がＸに投稿とうこうした情報じょうほうによると、スターシップの爆発ばくはつに伴ともない残骸ざんがいの落下らっかの可能性かのうせいがあったことから、航空機こうくうきは待機たいきや迂回うかいを強しいられた。一方いっぽう、ＳＮＳではスペースシップのものと思おもわれる残骸ざんがいがカリブ海かいに落下らっかした様子ようすが伝つたえられている。

スターシップはスーパーヘビーに搭載とうさいされて、現地時間げんちじかんの１６日午後にちごご４時じ３７分ふん、テキサス州しゅうブラウンズビル近郊きんこうにあるスペースＸの発射場はっしゃじょう「スターベース」から打うち上あげられた。

スーパーヘビーの「ラプター」エンジン３３基きのうち１基きは初はつの再利用さいりようだった。スペースＸは、昨年さくねん１０月がつに実施じっしした５回目かいめの飛行試験ひこうしけんでスーパーヘビーから回収かいしゅうしたエンジン１基きを再利用さいりようすると発表はっぴょうしていた。

スーパーヘビーは燃料ねんりょうをほぼ使つかい果はたし、スターシップを切きり離はなすとスペースＸに誘導ゆうどうされて発射場はっしゃじょうへの着陸ちゃくりくを目指めざした。スターシップはエンジンを点火てんかして上昇じょうしょうを続つづけた。

スペースＸは、「メカジラ」と呼よばれる発射台はっしゃだいに取とり付つけられた金属きんぞくアームの「チョップスティックス（箸はし）」でスーパーヘビーをキャッチすることに成功せいこうした。打うち上あげ後ごにスーパーヘビーのキャッチに成功せいこうしたのは、昨年さくねん１０月がつの５回目かいめの飛行試験ひこうしけんに続つづいて２度目どめだった。