ポンペイで新あらたな壁画発見へきがはっけん、奔放ほんぽうな「酒さけの神かみ」の儀式描ぎしきえがく

古代こだいローマの街まちポンペイの廃墟はいきょで、また新あらたな発見はっけんがあった。今回こんかいは同時代どうじだいのローマ人じんの奔放ほんぽうな一面いちめんに光ひかりを当あてる内容ないようだ。

現在発掘中げんざいはっくつちゅうの区画くかくから見みつかったのは「メガログラフィア」として知しられる極きわめて希少きしょうな壁画へきがで、等身大とうしんだいの人物じんぶつなどが描えがかれている。ポンペイの発見はっけんの中なかでも最もっとも重要じゅうような部類ぶるいの遺物いぶつとなる。

壁画へきがが見みつかったのは庭にわに面めんした大おおきな宴会場えんかいじょう。壁画へきがの描えがかれた年代ねんだいは紀元前きげんぜん１世紀せいきで、それから１００年近ねんちかく経過けいかした紀元きげん７９年ねんにはベスビオ火山かざんが噴火ふんかし、ポンペイは火砕物かさいぶつに埋うもれた。この噴火ふんかで住民じゅうみん２０００人以上にんいじょうが死亡しぼうした。

最新さいしんの発見はっけんはポンペイの中央部ちゅうおうぶレギオ９区くに位置いちし、古代こだいギリシャの酒さけの神かみ「ディオニュソス」の行列ぎょうれつの様子ようすが壁かべや柱はしらに赤色あかいろを基調きちょうとして描えがかれている。

壁画へきがには踊おどりる巫女みこ（みこ）や、フルート奏者そうしゃ、肩かたに獲物えものを乗のせた男女だんじょの狩人かりゅうどなども登場とうじょうする。

壁画へきがの中央ちゅうおう、ディオニュソスの従者じゅうしゃ「サテュロス」 の隣となりには女性じょせいが立たち、ディオニュソスの秘儀ひぎを開始かいししようとしている。

壁画へきがに描えがかれた人物じんぶつは全員台ぜんいんだいの上うえに乗のっている。人物画じんぶつがの上部じょうぶには動物どうぶつや海うみの生物せいぶつ、かごに入はいった海産物かいさんぶつなどが描えがかれている。

ポンペイ考古学公園こうこがくこうえんの責任者せきにんしゃ、ガブリエル・ツフトリーゲル氏しは、これらのフレスコ画がについて、宴会えんかいに出席しゅっせきした客きゃくらを喜よろこばせる意図いとがあったと説明せつめいする。

考古学公園こうこがくこうえんによれば、当該とうがいの部屋へやは「ティアソスの家いえ」と命名めいめいされた。ティアソスは、ギリシャ語かたりでディオニュソスの信奉者しんぽうしゃらによる行列ぎょうれつを指さす。部屋へやは今後間こんごかんもなく一般公開いっぱんこうかいされる予定よていで、一度いちどに入場にゅうじょうできるのは１５人にんだという。

最近さいきんのレギオ９区くでの発掘はっくつでは、約やく３２００平方へいほうメートルの範囲はんいを調査ちょうさ。豪華ごうかな浴場よくじょうや風変かぜへんわりなフレスコ画が、パンの製造所せいぞうしょが見みつかっていた。